目次
あなたの海外旅行保険はいざという時使えますか?
携行品損害補償とは
海外旅行保険のメインはケガや病気ですが、持ち物をなくしたり、壊したり、治安が良くないため、ひったくりやスリに盗まれたりということも海外に滞在中非常によく起こります。中には携帯電話やパソコンなど非常に高価なものもありますのでそんな時には携行品損害がある海外旅行保険が助けになってくれます。

携行品とは?
まず携行品とはどのようなものなのでしょうか?保険の対象者である被保険者が所有、かつ旅行行程中に携行する身の回り品のことをいいます。バッグ、カメラ、携帯、パソコン、衣類、化粧品、宿泊券、旅行券も全て含まれます。
しかし「所有」と言っても自分の家にあるものはもちろん保証されません。ご自身で持ち歩いているもののみです。
ケガや病気、フライトの遅延、中止、相手のいる損害賠償事故とは違い、言い方は悪いですが携行品損害補償はいくらでも自分ででっち上げられます。例えばカメラが壊れた場合、それが自分で落として壊れたのか、タクシーなどの輸送中に意図せずに壊したのか、本人以外にはわからないからです。なので使う側の良心やモラルが問われるものとなるでしょう。
いくら携行品といえども以下のものは対象にならないものもあります。
・現金、小切手、有価証券など
・クレジットカード
・危険な運動(ピッケル等の登山用具を利用する山岳登はん)をする間、当該運動のための用具
・自動車、オートバイ
・ウインドサーフィンやサーフィンなどを行うための用具
・コンタクトレンズ、義歯
・動植物
などです。
現金などはなんとなく想像がつきますが、登山やサーフィンの道具など、アウトドアに関するものもその対象とならないところは、アウトドアスポーツが好きで、それ目的で海外に行かれる方は特に注意が必要です。
クレジットカードは旅行保険会社ではなくクレジットカード会社自身が補償してくれるケースがおおくあるのでそこも良く確認しておきましょう。
[旅行前]いざというとき補償を受けるためにやるべきこと
実際に請求する際には、どこで、いつ、いくらで購入したかなどの領収書をとっておく必要があり、それを含めた書類提出を求められる可能性があります。なので購入したもので持ち歩くものはレシートを捨てずにとっておくことをお勧めします。それがスムーズに携行品損害を請求するコツでしょう。
[滞在中]盗難や破損事故にあった際やるべきこと
まずなによりも先にやらなければならないのは保険会社に連絡することです。保険会社の事故専用窓口に連絡して、盗難または破損の状況「いつ、どこで、何が、どうして」行われたのか慌てずに詳細に順序だてて話しましょう。盗難の場合、担当者は現地の警察から「ポリスレポート」という盗難証明書を発行してもらうように話されると思います。帰国直前に気付いて、それが不可能な場合も、その旨をしっかりと伝えましょう。基本的には必須ですが、場合により免除される可能性もあります。
そしてそのポリスレポートには主に以下のものが記述されていなくてはなりません
・盗難に遭った品目
・日時
・場所
・所有者の名前
・日本の住所
・滞在先の連絡先
などです。
基本的にその国の言葉での対応となるため、ご自身の現地での言葉に不安があるのなら、最近では便利な翻訳アプリもありますが、安全のためにガイドや通訳を頼みしっかりと記述してもらいましょう。
証明書は早ければ即日受け取ることができますが、遅ければ2日もかかることがあるので、しっかりと余裕を持って、行動しましょう。
携帯電話が盗まれた場合
盗まれたものが携帯電話の場合はなによりもまず、携帯会社に連絡して、回線停止手続きを行ってください。不正利用などを防ぎ、被害拡大を防ぐためです。不正使用された通話料は海外保険の保証対対応外なのでしっかりと注意しましょう。
[帰国後]盗難や破損事故が起きた時、補償申請のために日本でやるべきこと
1.盗難されたまたは破損した品の保証書や領収書、または説明書
2.盗難されたまたは破損した品の写真
3.パスポートのコピー
合わせて盗難の場合は上で述べたポリスレポートも提出しましょう。1や2は本当に携行品損害補償の対象の品があなたのものであるかどうか証明するために必要なものです。携行品損害補償の性質上、詐欺や不正請求が後を絶ちません。保険会社が本当の意味でその請求が嘘であるかどうか判断がつかないのです。非常に面倒ではありますが、スムーズな請求のためにはこれらのことを海外渡航前にもしもの時のために準備しておきましょう。
これらのものを揃えてから保険会社から送られてくる請求書類をうめて、全て提出しましょう。
海外旅行保険の携行品損害を使った際、だいたいいくらくらい金額は降りるのでしょう?もちろん保険会社やプランによってまちまちなのですが一般的に多くの場合30万から50万ぐらいを見ておいたらいいでしょう。しかしそれはあくまで全体としての上限であって、携行品1点あたりの金額には上限が授けられていたりなどする場合もあります。
通常一個あたりの携行品は10万円程度が限度となることが多いようです。そしてチケットの類の限度額は5万円程度が相場だそうです。その点はよく注意して、契約していきましょう。
時価補償と新価基準について
もう一つ海外旅行保険の携行品損害補償で注意しなければならないのは一般に「時価補償」が適応されることです。
時価とは、損害のあったものと同じものを新たに購入する必要金額から、使用した期間による消耗分をだいたい概算で計算してその値段を差し引いて計算した金額のことです。
なので購入から年月が経ち、古いものを携行するほど補償金額は低くなっていくと考えていただいても大丈夫でしょう。
そしてもし修理が可能であるならば、新品でまた買い直せるわけではなく、「修理費」が補償されます。そしてその修理費でさえも時価が適応されます。この点はあまりご存知の方がいないので、特に気をつけてチェックする必要があるでしょう。
このようになくしたり、壊したりしたものの購入した金額が全額もどってくる、というわけでは必ずしもないのです。この点をよくよく注意した上でプランを選んでいきましょう。さもないともらえると思っていたものがもらえない、という困った事態に陥ってしまいます。
最近では「新価基準」で新品の値段で補償を行ってもらえる携行品損害補償も出てきているので、本当に安心して旅行したい方は、こちらを選んでおくと安心でしょう。
特に携行品損害補償が発生しやすい地域
携行品損害補償がよく使われる地域としてはヨーロッパ、アフリカの地域が多いみたいです。飛行機の乗り換えが多くその際に破損してしまう事故が多発しています。この地域に行かれる方は特に注意しましょう。
最後に
楽しい海外旅行のはずが大事なものが盗難、または破損して、満足に補償も受られなかったとなると、2重のダメージで精神的に辛いです。そうならないためにも、事前にしっかりと補償内容を確認して、やるべきことを事前にしっかりとやって、万全の状態でしっかりと何の憂いもなく海外旅行を楽しみましょう。
海外旅行保険におけるその他の補償項目については以下のページで解説してますので参考にしてください。



